最初は小さな町から、その後は目的を果たせそうな駒を探して交渉して、勇者を作り上げてみた

 勇者は孤独の旅から仲間を増やして、強い敵を倒して、最後に報酬として美しい姫と富と名声を得る事を願った

 違う結末を求めて、終わったら次の新しい勇者を配置するけど…皆、同じ事を願った

 違ったのは、男性か女性かで選んだのが「姫」か「王子」かの違いだけ。それ以外は同じ

 

 

 次は、勇者じゃなくてすごろくの様なボードゲームにしてみた。駒も沢山、用意して

 これは中々、楽しめた

 同じ駒を使っても、暫くは違う結末を見れた

 同じ人が連続ゴールして、変わらない願いを口にしたり、違う人がゴールしてまた、違う願いを口にしてみたり

 けれど、辿る結末は何時かは同じになる

 

 

 だから、こんどはまた違うゲームにした

 今度は、規模を大きくして…駒の数も増やして…

 無法地帯なのは良くないから、ゲームのルールを新たに設定して、駒の役割とかも設定してみた

 これは、これで意外な結果だった

 とても楽しくて、何度もリセットしたりしながら眺めて、時にはプレイヤーとして駒を動かしてみたり…

 だけど、つまらない。飽きてはいけないけど、つまらない

 何かが足りない、そう何かが…

 

 

 

 だから…1つの駒にだけ、追加の役割を与えたんだ。それを理解しているのは、僕たちだけ…